発達障害や知的障害のある人は、大人になると精神科に通院します。
ただ、精神科は、大きな病院内にもあれば、開業した先生が地域にクリニック(診療所)を行なうこともあり、「精神科クリニック」は地域に複数あるように思います。
どのように探せばよいか、信頼できる先生の探し方などを解説していきます。
インターネットで探す
例えば、長野県にある発達障がい情報・支援センターでは、「県内の医療機関情報」を分かりやすくまとめています。
https://naganoken-hattatsu.info/archives/69
大阪府https://www.pref.osaka.lg.jp/o090070/chiikiseikatsu/hattatsusyogai_osaka/iryoukikan.html
埼玉県https://www.pref.saitama.lg.jp/b0614/iryoukikanrisuto.html
東京都https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/hattatsushougai.html
広島県https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/62/iryoukikanrisuto.html
静岡県https://www.pref.shizuoka.jp/kenkofukushi/shogaifukushi/chitekishogai/1040620/1023717.html
徳島県https://www.pref.tokushima.lg.jp/sp/hattatsu/hanamizuki/5020961/5021459/
兵庫県https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf08/syohuku/kodomohattatu.html
などでも、発達障害の医療機関一覧がまとめられています。
ただ、全ての都道府県で一覧が整備されているわけではないようなので、Googleなどで検索して探す必要もあるかと思います。
行政や支援センターに紹介してもらう
上記の都道府県が作成する医療機関一覧は、主には県庁や府庁内にある以下の部署が取りまとめを行っているようです。
・福祉部
・障害福祉課
・発達障害支援室
・健康福祉局
部署の名称は都道府県によって違いがありますが、「障害福祉」を担当する部署に問い合わせをすることで情報提供をしてくれることはあるかと思います。
県庁や府庁などに限らず、近くの市役所などに問合せをしてみることも良いかと思います。
また、厚生労働省の施策として、「発達障害者支援センター」が都道府県内に1か所以上の設置がされています(地域によっては、2〜3か所のセンターが場合もあります)。
http://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
こちらの支援センターは、民間の社会福祉法人等がセンター運営を受託しています。
発達障害の専門機関でもあるので、精神科の医療情報も相談するなかで応じてくれるかと思います。
診察時の様子で本人との相性を確かめる
医療機関の通院先(候補)が見つかったら、まずはホームページで院長や担当医の紹介文等を確認することをお勧めします。
ただ、ホームページは見せ方にこだわったきれいで読みやすいものも多く、中身や質を判断する難しさがあるのも事実です。
ホームページは可能な範囲で院長や担当医の方針、専門分野などを確認し、あとは実際に通院することで診察室での様子や担当医(ドクター)との相性を確かめることが大切かと思います。
個人的に思う「相性を確かめるポイント」は以下のとおりです。
・ドクターの知識や経験、価値観に偏りがないか
・本人や家族の話を丁寧に聞いてくれるか
・行動療法を服薬以外の手立てを考えてくれるか
・待合室や診察室がきれいで清潔感があるか
・書籍等の執筆をされているか(必要なら読んでみる)
ドクターの人柄もあるかと思いますが、患者さん想いの様子を感じることができれば、付き合いが長くなるにつれて関係性も深まるように思います。
医療機関とは長い付き合いになるように
知的障害や発達障害の人にとって、医療機関との関係は「長い付き合い」になることを前提にして、医療機関探しをすることがお勧めです。
学齢期を経て、青年・成人期になるにつれて、学校が変わったり、就職で社会人生活がスタートしたり、福祉施設や職場が変わることもあったりと、本人の周囲環境は色々と変化することが予想されます。
環境との相性は知的障害や発達障害の人にとって何よりも重要であるため、時には環境との相性もが悪ければ本人の調子が悪くなることもあるため、その際に医療機関にアドバイスや服薬等のサポートを受けることも支援体制としては重要です。
通院する医療機関や担当医の先生と長く付き合えるかどうかは医療機関を探す上での重要なポイントであると思います。
迷う場合は、大きめの医療機関を選ぶ
どうしても迷う場合は、病院やクリニックなどの「規模が大きめ」の医療機関を選ぶのが良いかと思います。
理由としては、ドクターに限らず、カウンセラーや相談員などの医者ではない専門職も配置がされているからです。
ドクターとの相性がいまいちであっても、専門職に相談してみることで別の解決方法が見つかることもあります。
また、カウンセラーや相談員などはドクターよりも長く話を聞いてくれます(もちろん、予約等は必要かと思います)。
子どもの生活状況、学校や職場等の様子など、本人の周囲環境や背景などと聞き取った上で今後の進め方を一緒に考えてくれる場合もあり、規模が大きい医療機関であればドクター以外の専門職も配置されています。
専門職を利用するメリットも含めて、医療機関探しをすることも大切です。
まとめ
・都道府県作成の医療機関一覧があるかをネットで探す
・県庁や府庁、市役所等に問合せて情報提供を求める
・発達障害者支援センター問い合わせをする
・ドクターとの相性は、診察室の様子で確かめる
・5つのポイントで確かめてみる
・知的障害や発達障害は環境変化に敏感なため、不調に備えて医療との長い関係性が重要となる
・迷う際は、規模が大きめの医療機関でドクター以外の専門職にも相談してみる
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