こんにちは。ご覧いただき、ありがとうございます。今日は、自閉症の子どもを育てる親や家族に向けて、大切なことについてお話ししたいと思います。
自閉症のある子どもは、他の子どもと少し違うところがあります。その「違い」を理解し、受け入れることが、子育ての第一歩です。でも、育てている中で「どうしてできないの?」「周りと違いすぎる」と感じてしまうことはいろいろとあるかと思います。僕も日々の仕事で多くの親御さんと話してきましたが、他のご家族も同じような気持ちを抱える場合があります。
ただ、一つ知ってほしいのは、自閉症の子どもたちには、特別な得意分野があり、そこを伸ばしてあげることで、親も子どももより日々の生活が過ごしやすくなるように思います。
今回は、そんなお話です。
自閉症とは?
自閉症は、先天的な脳機能の障害です。具体的には、以下の4つの分野に特性があります。
- 社会性:周りの人と適切に関わるのが難しいことがあります。
- コミュニケーション:言葉の理解や非言語的なやりとりが苦手な場合があります。
- 想像力:柔軟な思考や予測が苦手な傾向があり、「見えないことが想像できない」特性があります。
- 感覚面:音や光、触感などに過敏だったり、逆に鈍感だったりします。
これらの特性があるため、日常生活や学校生活で苦労する場面があるかもしれません。ただ、上記4つの特性を少しずつ理解して把握していくことで、子どものこれからを考えやすくなります。
苦手なこと
自閉症の子どもたちが苦手とすることをいくつか挙げてみます。
周りの空気を読んで行動する
曖昧な指示を理解する
会話をしながらテンポよくやりとりする
臨機応変に行動する
気持ちを切り替える
視覚や聴覚、味覚が過敏だったり鈍感だったりする
苦手なことは、どうしても目立ってしまいます。でも、上記のことが苦手だからといって、無理に直そうとしなくても大丈夫です。子どもたちには、苦手なこと以上に、「得意なこと」がたくさんあるはずです。
得意なこと
次は、自閉症の子どもの得意なことについてです。
1人で集中して取り組むこと
視覚的な情報を理解すること
身体で覚えること
実際に経験してから理解すること
決まった習慣を繰り返すこと
こういった特性を理解し、環境を整えていくことで、子どもの才能や能力を発揮させたり、可能性を広げることに繋がります。例えば、視覚的に理解するのが得意な子どもには、スケジュールを図や絵で示すとスムーズに理解でき、自立的に動けることがあり、繰り返して行う作業を通して職人技のように仕事が上手くなることもあります。
比べるのをやめてみる
他の子どもと比べて「どうしてうちの子は…」と思うこと、色々とあるかと思います。でも、実は比べることは親自身を疲れさせるだけです。自閉症の特性は、個性でもあり、他の子と「違う」ことが当たり前です。
「普通にできるようになってほしい」と思う気持ちは自然ですが、それを追い求めすぎると、親も子も辛くなってしまいます。それよりも、「この子はこういう特性を持っているんだ」と理解し、その子の得意なことを見つけて伸ばしてあげるほうが、ずっと楽しく幸せに子育てができます。
理解者を増やそう
子どもの成長には、親や家族だけでなく、周りの理解もとても重要です。学校の先生、医師、心理士、習い事の先生、近所の人など、子どもを理解し、支えてくれる人が増えると、子ども自身の良いところがさらに伸びていきます。
親だけで頑張りすぎる必要はありません。周りを頼り、子どものことを一緒に考えてくれる人たちを見つけることで、親の気持ちもぐっと楽になります。
子どもの未来を明るくするため
自閉症の子どもたちは、「他の子ども」とは違う道を歩むことが多いかもしれないですが、それは決して悪いことではないように思います、むしろ、子どもに合った道を親や周りの人が見つけていくことで、子ども一人ひとりに合わせた形での明るい未来を考えていくことができるように思います。
親として一番大切なのは、「子どもがその子らしく生きられるようにすること」。得意なことを見つけ、それを伸ばし、楽しく過ごせる日々を作っていくこと。どうか一人で悩まず、周りの人たちとともに、お子さんのこれからを考えていってもらえたらと思います。
親や家族が楽しく、笑顔でいること。それが子どもたちにとって一番の環境だと感じます。子どもの特性を理解して、今できることから少しずつ、進めてもらえたらと思います。

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